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2008年5月3日土曜日

序品 第一(法華経のあらまし)

序品は、文字通り法華経のプロローグです。舞台は、王舎城(おうしゃじょう)の霊鷲山(りょうじゅうせん)。まさに今、大オペラが始まろうとしています・・・。

お釈迦さまの教えを聞こうと、沢山の人(弟子、菩薩、他教の神々、鬼神、動物等)が集まってきました。そして、その教えは、『無量義』という教えでした。その教えを説き終えれると、お釈迦さまは、三昧(瞑想)にお入りになりました。そして、しばらくすると、空から美しい花が降ってきて、お釈迦さまの眉間から光が出て、宇宙のあらゆる世界を照らしました。しかも、過去世の様子まで・・・。

この光景を見ていた弥勒菩薩は、このことが、どういうことか、お釈迦さまへ聞きたかったのですが、三昧に入っていたので、代わりに文殊菩薩に聞きました。そして、文殊菩薩は答えました・・・。

「わたしはかつて、過去の諸仏もとで修行をしていた遠い昔に、同じような奇跡を見た事があります。それは、日月燈明如来という仏がおられ、声聞には『四諦』を、縁覚には『十二因縁』を、菩薩には『六波羅蜜』を説かれました。また、そのつぎの時代にも別の仏が現れ、名は同じく日月燈明如来とよばれ、今度は、『無量義』を説かれ、三昧に入り、そして、『妙法蓮華経』をお説きになったのです・・・。まさに今、その時と同じ光景なのですよ!」

とまぁ、こんな感じに展開していきます。そして、本品のポイントは、他教の神々や生きとし生けるものすべてに対して説かれたこと。また、眉間からの光が時空を超えてすべてのものにとどいたこと。つまり、法華経は、あらゆるものに通じる真理を象徴しています。

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