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2008年6月7日土曜日

普賢菩薩勧発品 第二十八(法華経のあらまし)

最後の最後に大菩薩団を引き連れて娑婆世界に釈尊の説法を聞きに来た大物菩薩の普賢菩薩と釈尊(お釈迦さま)の問答です。
はじめに、普賢菩薩はお釈迦さま(釈尊)へ『仏滅後、どうしたら法華経の真の功徳を得ることができるのでしょうか』とお尋ねになりました。
すると、お釈迦さまは普賢菩薩へ、以下の『四法成就』、を実践すれば、真の功徳を得ることができましょう・・・と、お答えになりました。


  1. 諸仏に護念されているという絶対の信念を持つこと。(仏さまを信じきる)
  2. もろもろの徳の本(もと)を身に植えること。(いつも善い行いを心がける)
  3. 正しい教えを実践する人々の仲間にはいること。(正しい信仰者の仲間に入る)
  4. 一切衆生を救おうという心を起こすこと。(いつも人のために尽くす)

 

 それをうかがった普賢菩薩は、感激して次のように申し上げました、
『法華経行者がどこにいても、六牙(六波羅蜜の象徴)の白象王(実践の象徴)にのって応援し守護したいと思います!』
と、お釈迦さまの許可をえて、法華経行者を守護するために陀羅尼(神呪)を説きました。
 

『あたんだい たんだはだい たんだはて たんだくしゃれ たんだしゅだれ しゅだれ しゅだれはち ぼっだはせんね さるばだらに・・・・・・』

 

お釈迦さまは、満足そうにうなずかれ、今度は具体的な功徳についてのべられました。

  • 世俗的な楽しみを貪ったり、とらわれたりすることがなくなる。
  • 仏教以外の教えや本に、はまりこんでしまうことがなくなる。
  • また、その著者や悪人に心を奪われることがなくなる。
  • 肉屋、猟師、女色系の職業に、親しく近づくことがなくなる。
  • この人は、心が素直で、ものの考え方が常に真理に一致していて、福の徳で人を幸せにすることができる。
  • 貪(欲張り)・瞋(我による怒り)・痴(目先の愚かさ)の三毒に悩まされることが無い。
  • また、嫉妬・我慢・邪慢・増上慢に悩まされることが無い。
  • 少欲知足で普賢菩薩のように法華経の教えを行じられる。

そして、この普賢菩薩勧発品の説法を聞いた無数の菩薩は、百千万億人に展転する善をすすめ悪をとどめる大きな教化の力を得て、普賢菩薩とおなじような、徹底した実践力を身に具えることができました。
このようにして、ここに法華経のすべての教えを聞き終えた、普賢等の諸々の菩薩、舎利弗等の諸々の声聞、及び諸々の一切のギャラリーは歓喜し、仏語を受持し、お釈迦さまを礼拝し、去っていきました。
ちなみに、普賢菩薩勧発品(ふげんぼさつ かんぼっぽん)の勧発とは、元気づけとか励ましという意味です。

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