後の釈尊こと悉達多王子は、幼くて母親を亡くし、ものに感じやすい考え込みがちな少年でした。
ある年、年中行事の鋤き入れの式がありました。
王子は、父の淨飯王に連れ添って、それを見ていると・・・。
鋤きで掘り起こされた土の中にいた虫を、鳥が舞い降りてきて食べてしまったのです。
その光景は、何度も何度も繰り返されました。
王子は、いたたまれなくなって、そして思いました。
『一方が生きるために、一方が殺される・・・なんとむごたらしい・・・生きることはすべて苦である・・・』
『そして、それは、確かに現実なのだと・・・、そう、一切皆苦なのだと・・・』
しかし、王子の現実生活は、王子なので、学問・武芸など、なに不自由なく幸福だったとのことです。
そんな王子悉達多少年が、青年へ成長する過程で、出家を決定付ける出来事がありました。四門出遊・・・つづく。
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