2024年11月16日土曜日

法華経プロローグ

「法華経のあらまし」を読む前の予備知識「法華経概説」をシリーズにしました。

一気にお読みください!

読み終わったら、最後の「法華経あらまし」リンクをクリック!!

 

 法華経ってなに?

ここにブログとして『法華経』を取り上げます。
そこで、超簡単に『法華経』を紹介させていただきます。
『法華経』は、ずばり! お経です・・・。お経は、お釈迦さまの教えです。
お経は、沢山あり、なぜ『法華経』かと言われれば、たまたまご縁があったってことでしょうか・・・。
さて、この『法華経』は、28の章(品)から成り立っていて、16章の「如来寿量品」が『法華経』の真髄とされています。
そこには、「法身の釈迦」について説かれています。「法身の釈迦」とは、人間の釈迦ではなく、時空のあらゆるところに存在し、真理(法華経)を説く釈迦のことです。
もう少し、わかりやすく言うと、過去未来、宇宙全体のいつでもどこにでも存在して、真理(法華経)を説く存在です。
ごく普通の人は、そんな馬鹿な! と、まず思うでしょう。でも、そうらしいのです。とにかく、理屈でなく、信じることから、始まるらしい・・・。
どんな、真理(法華経)なのかは、これからが、本テーマへと続きます。ご期待ください!

 

なぜ法華経なのか?

なぜ法華経なのか? と問われれば、たまたま、そうとしか言えませんが・・・。しかし、この法華経の凄いところは、実践の書というところです。
他のお経や宗教は、単に、拝んだり、祈っただけで御利益があるって感じですが・・・。法華経は違います。法華経に書かれている教えを実行しなさい。そうすれば、「必ず幸せになれます」よ、と云う教えです。
この「必ず幸せになれます」ってところが凄いところです。つまり、法華経の教えを実践すれば・・・。貧乏な人、犯罪者の人、極悪人の人、また、お金持ちでも心の貧しい人、偽善者の人、善良だけど運の悪い人などなどでも、100%幸せになることが出来ると書かれているらしいのです。
どうですか、そろそろ、法華経には、どんな事が書かれているか知りたくなって来たでしょう。あせらず、じっくり、行きましょう。では、続きをお楽しみに・・・。

 

法華経のルーツ

お釈迦さまがお説きになったお経は、約1700種あると云われていますが・・・。実は、直筆のものは無いそうです。
この沢山のお経は、お釈迦さまの弟子達が、お釈迦さまが亡くなってから、編集したもので、法華経も仏滅後400~600年後に編集されました。
その後、インドに留学していた鳩摩羅什が中国に持ち帰り翻訳し、天台大師に引き継がれます。また、同時期に日本にも伝わり聖徳太子が「十七条の憲法」を法華経をもとに作ったとされています。
その後、奈良朝の終わり頃、最澄が天台宗を日本にも起こし・・・。鎌倉時代に法華経のエース、日蓮が登場し、法華経を元に日蓮宗を起こします。
まぁ、簡単ですがこんなところです。尚、鳩摩羅什、天台大師、聖徳太子、最澄、日蓮は、仏教界では、大谷翔平級の人達です。

 

法華経の誕生秘話

法華経の教えが説かれたのは、お釈迦さまの晩年、すなわち亡くなる前の8年間であることが、法華経の本文からうかがい知ることができます。
ところが、経典として出現したのは、仏滅後、400~600年ぐらいと推定されています。
なぜ、こんなに経ってから法華経が成立したのでしょうか・・・。それは、今もよくある宗教論争が、当時もあったのです。
仏滅後、お釈迦さまの教えを一字一句守ろうとする保守派(小乗)と教えの精神こそ守るべきとする進歩派(大乗)の対立でした。
もともと、争いをなくし、みんなが幸せになるという、お釈迦さまの教えが原因で、逆に争いが起こることに疑問をもった良識派(一乗)が、大乗も小乗もなくすべてが一乗なのだという精神のもとに、お釈迦さまの晩年の教えを法華経としてまとめました。
そう、ここに法華経が誕生したのです!
つまり、法華経こそが、すべての教えを包み込む性質をもったお経として誕生したのです。

 

法華経(仏教)を解き明かす『3』という謎の数とは?

法華経を読んでいると、なにかと3つが組みになっているキーワードに遭遇します。
智慧系慈悲系行徳系
文殊菩薩弥勒菩薩普賢菩薩
多宝如来釈迦如来阿弥陀如来



法身
応身報身
如来の室
如来の衣如来の座
諸行無常
諸法無我
涅槃寂静
声聞
縁覚
菩薩
四諦
十二因縁
六波羅蜜
小乗
大乗
一乗
無量義経
法華経
懺悔経
縁起の法永遠の命法の実践
呼ばれたら返事、ハイ!朝の挨拶、おはよう!脱いだ靴は、そろえるよ!
法布施財布施身布施
敬供養利供養行供養
自分が変れば相手が変るまずは人様すべては自分
そして、それらのイメージが自然と、智慧系、慈悲系、行徳系に分類されるのです。 また、法華経の前半を智慧系が、中程を慈悲系が、後半が行徳系のくだりになっているのです。
どうも、この3つの系が一体化されたものを釈尊は、悟られたのかなぁと思う次第です。 まだ、未消化気味の内容の文章ですが、これからも考察していきたいと思う次第です。

 

法華経の教え

法華経の教えとは
悟ればこの身がすなわち仏であり、みんなが悟ればすなわちこの世が寂光土であるという教えです。
仏はわれわれの心のなかにある、極楽はわれわれの日常生活のなかにあるという教えなのです。
『新釈 法華三部経十巻』(著:庭野日敬) より


ごく身近な心の中と日常生活の中にあるとは、まさにその通り、素晴らしい気づきだ!

 

法華経ストーリーの流れ

法華経は、お経でありながらオペラのようなストーリー展開になっています。テーマは、『縁起』、『永遠の命』、『法の実践』の3つで、各々、智慧のお話、慈悲のお話、行徳のお話の順に展開していきます。
また、法華経は28の章(品)からなり、序品第一から法師品第十までが、インド霊鷲山(りょうじゅうせん)の説法で、見宝塔品第十一から嘱累品 第二十二までが、霊鷲山の空中(虚空)での説法になります。あとの薬王菩薩本事品第二十三から普賢菩薩勧発品第二十八は、また霊鷲山の地上での説法になります。
以下は、簡単ではありますが、大体の法華経ストーリーの流れです。尚、時代は約紀元前500年、場所はインド霊鷲山。今、法華経の説法が始まろうとしています・・・。

  • はじめ、お釈迦さまは、沈黙されておりましたが、突然眉間から光を放ち、『縁起』について語りはじめます。

  • そして、『縁起』を理解した智慧のある弟子達をどんどん授記していきます。

  • すると、地面から多宝如来のいる見宝塔が湧き出して来て、いきなり霊鷲山から虚空での説法となりました。

  • そして、お釈迦さまの説法を多宝如来が真実であると証明すると、他の世界からやって来た菩薩達が娑婆世界にとどまって、この教えを説き広めたいと表明します。

  • しかし、お釈迦さまは、その表明をぴしゃりとお断りになりました。

  • すると、地面から今度は、計り知れない数の全身金色に輝く菩薩達が登場したのです。

  • そして、お釈迦さまは、その登場した菩薩達を過去世の『永遠の命』の中で教化したのだと宣言します。

  • ここに、生きとし生けるものすべてのものの本質は仏性で、それは、過去世、今世、来世と輪廻して『永遠の命』と繋がっている。

  • そして、『永遠の命』は、我々生きとし生けるものすべてを、いつでも、どこでも、慈悲をもって生かしてくれる。

  • そのご、智慧の『縁起』と慈悲の『永遠の命』を説く法華経を授受実践。つまり、行徳の『法の実践』をすることがいかに功徳があるかを語り。

  • さいご、『法の実践』のエピソードを薬王菩薩、妙音菩薩、観世音菩薩、普賢菩薩を各々主役にして語り、終わりを迎えます。

では、上記を踏まえて、各品毎のあらましにつづきます。


 

 

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