2025年3月21日金曜日

釈尊のいぶき:無量義経十功徳品第三 (その8)


・はじめに

立正佼成会会員がほぼほぼ朝夕に読誦する所依の『経典』は、法華三部経(無量義経、妙法蓮華経、仏説観普賢菩薩行法経)のエキスをまとめたものです。それを分かりやすく解説した本が「釈尊のいぶき」です。本コンテンツは、その「釈尊のいぶき」の一部の解説サマリーです。

そして、本コンテンツの一番の目的は、所依の『経典』の内容理解です。

尚、本コンテンツを作成するに当たって以下のページを大変参考にさせていただきました。

https://www.kosei-kai.or.jp/official/faith/creed/creed-4-5/


 

・経文(「釈尊のいぶき」での抜粋)

(のたま)わく、(なん)()に、

せざるをしてさしめ、

(にん)なきにはさしめ、 

(せつ)(りく)にはさしめ、

ずるにはさしめ、 

あるにはさしめ、

慳貪には布施さしめ、

にはさしめ、

(しん)()んなるには忍辱(にんにく)さしめ、

()(だい)ずるにはさしめ、 

にはさしめ、

にはさしめ、

(いま)(かれ)()すること(あた)わざるにはするさしめ、

ずるにはさしめ、

(ねが)には(こころざ)さしめ、

退あるには退()さしめ、

()にはさしめ、

にはさしむ。

(なん)()れを(なづ)く。

 

・訳文

さまはこのようにおきになりました。このには第一に、のようながあります。

まず、えをんでいても、まだ心底からたいというこしていないに、心底からりをたいというこさせます。

また、せにしてあげようという気持ち(()(にん))のないには、()(しん))をこさせます。

しめたり、したりすること((せつ)(りく))をには、かわいそうだとや、しんでいるけてあげたいという(だい)()(こころ))をこさせます。

自分よりすぐれた幸福そうにえる(ねた)(しっ)())をじるくせのあるは、さまのではみな平等人間であるということがわかり、その真理発見するからのび((ずい)())がこるために、気持ちがなくなります。

さらに、地位財産するなどに必要以上(あい)(じゃく))しているため、ったないをしたり、自分しめているは、てるときにはいつでもてることができるという、とらわれのないのびのびとした気持ち((のう)(しゃ))をつようになります。

また、もの()しみするや、むやみにしがる(けん)(どん))がかったは、のために(ほどこ)そうという()())がわいてきます。

自分っている、ないにもまちがいはない、というおごりぶった(きょう)(まん))のも、このえをけば、自分ないのまちがいがえてくるために、えられためをって修行しようという謙虚()(かい))になります。

自己中心から、すぐをたてるくせのある((しん)()は、どんなことがきてもりやみのこさなくなります((にん)(にく))。

けたり、つまらぬことにんでいる(()(だい)も、自分むべき真剣むようになります((しょう)(じん))。

まわりの状況変化するたびにれ、動揺する((さん)(らん)も、このえをけば、変化している現象もその本質においては大調和しているという真実がわかってくるので、いつもかで安定した(ぜん)(じょう))になります。

のことしかえず、あとさきの分別ができない(()()は、智慧くことで道理がよくわかり、みきってきます。

ほかのってあげよう((かれ)()する)というをまだこしたことがないでも、自分だけがこのきているのではないということがわかるので、自分他人一緒われなければ、ほんとうのせはないという真実目覚め、ほかのおうという気持ちが自然とわいてきます。

また、いろいろなない((じゅう)(あく))をするには、それらの悪行をすべてったらかな境地しようという(じゅう)(ぜん))をこさせます。

現象面幸福ばかりをって右往(うおう)左往(さおう)している(()()(ねが)う)は、現象世界にあるいなるいのちにかされているという事実目覚め、自己中心ではない()()(こころ))がじます。 

信仰心があともどりする(退(たい)(しん)傾向のあるは、一歩退くことのない不動信仰心()退(たい)(こころ))がきてきます。

のおもむくままにものごとをなう(()()()す)は、真理にそってものごとをなう()()(こころ))がこります。

さらに、煩悩く、しめているには、真理つめることによって、煩悩をなくしてしまおうという(じょ)(めつ)(こころ))をこさせます。

これがこの第一功徳なのです。 

 

・補足

は、妙法蓮華経法華経(ほけきょう))をおきになる直前説法されたえです。

法華経無量義経からってこそ、ほんとうによく理解できることから、法華経ばれています。

無量義経第一第二第三構成されています。

徳行品は、釈尊完全円満な「」といきる「」のすばらしさを(さん)(たん)したです。

説法品は、釈尊ということをおきになった、無量義経理論的中心となるです。

功徳品は、説法品かれたえをほんとうに理解し、実践したける功徳けてかれます。

今回ご紹介した経文は、功徳品第一功徳部分ですが、第一功徳だけでも、これほどたくさん(17個も)あるのです。


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